薄明光線

エッセイテイストな読み物。週一くらいの頻度で更新します。僕の話、時々僕ではない誰かの話。ささやかな楽しみにしてもらえたら幸いです。

失望

死にたいほどへは気持ちが届かず、ただ、"僕の人生が少しばかり早く通り過ぎてくれればいいな"、くらいに失望を感じながら日々を生きている。

他人と会話を重ねれば重ねるほど、大衆の考えと自分の考えとの差にギャップを感じて息苦しくなる。

人が他人の噂話に興じているのを見ると、同じ生き物にカテゴライズされている自分にも反吐が出てしまい気持ちが悪い。

幸せに生きている人間と会話をすると、自分がそばにいる事でその人の幸せを阻害する事に繋がるのではないかと懸念し、近寄り続ける事ができない。

このような根暗な本音を外に出してしまうと、より人を遠ざけてしまうのではないかと懸念し、自身の本音を外に出す事ができず、自身の内へと心が閉じこもってしまう。

現状の自分の生き方を受け入れ切れず、動画サイトで懐かしい曲ばかりを流して、心だけでも過去へと逃がしてやる。

おそらくこのような生き方を、もう10年以上繰り返している。

歳をとるにつれて、時間の流れが徐々に早く感じられる事を安堵している自分がいる。

僕は未だこの、人との待ち合わせまでに喫茶店で時間を潰すような生き方をやめられる自信が無い。